皆さんは看護師と聞くと、どの様な仕事を思い浮かべますか?多くの人が病棟や、町のクリニックで働く看護師を思い浮かべると思います。でも実は、非常に少数派ではありますがオペ室に勤務する看護師もいて、オペ看なんて呼ばれ方をしています。オペ室の看護師は人数も少ない為、あまりメジャーではありません。大学や専門学校で学ぶ事も殆どなく、調べたくても本やサイトに載っている情報は少ないので、オペ室に興味があったり、オペ室に入りたい!と思っている方は、情報の少なさに残念な思いをする事があるかと思います。その残念な思いを解消する為に、現役でオペ室に勤務している看護師としてオペ室看護師の情報について発信していきたいと思います。
今回の記事では、働く上で絶対に気になるであろうオペ看のお財布事情について詳しくお話ししていきます。
①給料について
看護師でも業務内容が特殊で、専門性が高い手術室看護師。精神的なプレッシャーも大きくハードな為、病棟の看護師よりも給料が高いイメージはありませんか?私は大学時代の先生から「オペナースの方が稼ぐよ」なんて言われて根拠なく信じていました。しかし、入職してから手当の説明を受けると現実は真逆で、同じ病院の病棟看護師と比較すると月に3〜5万程差がある事が分かりました。
ただ、残業時間が長い、待機業務が多い、夜勤がある場合は病棟看護師よりもお給料が高くなる可能性があります。
私が勤務している病院では、夜勤がなく代わりに待機業務がありました。月に8〜10回程度待機業務があり、呼び出される回数が多い月は同期の病棟看護師と比較すると2〜3万多く頂く時もありました。
また、時間外の緊急手術が重なり待機だけでは対応出来ない状態になると他のメンバーが担当し残業が発生する為、呼び出されない月でも残業代でお給料は変動していました。病院によって変わりますが、病棟看護師よりもオペ室看護師の方が残業代がきっちり支給される事が多いかと思います。ただ、私が1年目の頃は半年経つまでは、学ばせて頂いている身だからと言われ残業代なく緊急オペについていました‥。今は残業があれば、残業代が発生する2年目以降に残ってもらい、1年目は優先的に帰れるように努力しています。
看護師の残業代出ない問題は根深いですよね。全部出たらいくら貰えるんだろうと計算してしまうと虚しくなるのでしない様にしています。
②ボーナスについて
ボーナスはお給料と違い病棟看護師とオペ室看護師で変わる事はないかと思います。専門学校を卒業しているか、大学を卒業しているか、欠勤がないか等で変動はありますが基本的にベースは一緒だと考えて良いでしょう。噂では売り上げのある部署が多くボーナスをもらえる病院もあるようですが、私の知っている限りではどの病院かは分かりませんでした。ただこれは医師から聞いた話なので、医者のボーナスは左右されているのかも知れません。もし本当にその様な病院があればオペ室は手術をしている為、診療報酬の高い部署になるので、ボーナスは高いかも知れませんね。
看護師は部署では変動しませんが、病院によっては大きく差があるので病院を選ぶ際には何ヶ月分のボーナスが貰えていたかを参考にすると良いかと思います。私が2か月分の時に大学病院に勤めていた同期は4か月近く貰っていたのを知り、あまりの差に衝撃を受けて気絶しそうになった記憶があります。大きな病院は忙しくしんどい事も多いと思いますが、ボーナスを優先される方は大学病院等の大きな病院に行く事をおすすめします。
初めてのボーナスは何に使いましたか?私は両親に旅行をプレゼントしました。喜んで貰えて頑張って働こうと思えました。
③手当について
オペ室では基本給にプラスして手術室手当や危険手当といった名前の手当があります。私の勤務している病院では、手術室手当のみで月に2万円程が支給されていました。それに加えて待機代が1回1000円、休日は2000円で月に8〜10回が割り振られ1〜1.5万円程が支給されていました。
夜勤がある病院では待機手当の代わりに、夜勤手当として一回1万〜1万5000円で月に5〜7万貰っている事が多いかと思うので、やはり夜勤がある方がお給料は高いかと思います。
噂によると待機手当がないところもあるようです‥。
④働く日数について
働く日数は病院の規定に沿う為、病棟でも手術室でも変わりません。ただ、夜勤がある場合は夜勤→明け→休みとなるため実質的な勤務日数は変わりませんが、体感的に休みが多く感じるかも知れません。夜勤があると勤務体制が不規則で生活リズムが狂いやすくなりますが、私は待機でいつ呼ばれるか分からずドキドキして待つよりも気は落ち着くかなと思います。
私が勤めている病院では、公休の日にも待機があり、月に2〜4回あったので休みの日にも何処にも行けず常にすぐ行けるように準備をしなければならなかったので、休みなのに休めないという悲しい状態でした。公休の日に緊急手術となっても振替休日などはない病院が殆どだと思うので、休みたい場合は有給を使う事になるかと思います。
公休の土日が待機で計4回の緊急手術が来た事があり、疲労が蓄積して熱が出て寝込んだ事があります。
⑤有休について
有給も働く日数と同様に病院の規定に沿う為、病棟でも手術室でも変わりません。
大学病院や公立、市立病院などは1年目から20日貰える様ですが、民間病院は10日からかと思います。
20日貰えると嬉しく思いますが、全部使わせてくれる病院はあるのでしょうか‥私が知っている限りでは10日ほどしか消化出来ていない印象です。労働基準法第39条第7項に、有給休暇取得日数が10日以上の労働者には、基準日から1年以内に5日以上の有給休暇の取得が義務付けられている為、どの病院や部署でも最低5日は貰える筈です。忙しい時期はなかなか休ませて貰えない事もあるので、取りたい日にちが決まっている場合は事前に伝えておくと良いかと思います。
私が勤めている病院では比較的有休が取り易く連休にもしてもらえるので非常にありがたいです。